TAIWAN TRAVEL VPN GUIDE

台湾旅行のVPNガイド|場所別Wi-Fi安全チェック表と選び方

台湾旅行でVPNが役立つ場面と要らない場面を、iTaiwanやTPE-Freeの公式情報をもとに整理。空港・ホテル・カフェ別のWi-Fi安全チェック表、同意画面からVPNをつなぐ順番、旅行向けVPNの選び方が分かります。

情報確認日2026年10月10日

「台湾旅行にVPNは要るのかな。空港やホテルの無料Wi-Fiでカード決済をしても平気だろうか」。中国のようにネットが規制されているのか、無料Wi-Fiでパスワードを盗まれないのか、不安が先に立つ方も少なくないでしょう。数日の旅行のために有料のサービスを契約してよいのか、という迷いもあるはずです。

そこで本記事では、台湾の空港・ホテル・カフェ・MRT駅の公共Wi-Fiを場所ごとに確かめるチェック表と、VPNをつなぐ順番を示します。iTaiwanのような政府の無料Wi-Fiの仕組みも押さえるので、どこでVPNをオンにすればよいかを到着前に判断できるようになるでしょう。

同じ流れで、旅行向けVPNを選ぶ4つの基準と、TVerやPayPayなど日本のサービスを台湾から使うときの注意も紹介します。

台湾旅行でVPNが役立つ場面と要らない場面

台湾には中国のような大規模なネット遮断がないため、LINEやGoogleを使うためだけならVPNは要りません。役立つのは、暗号化されていない公共Wi-Fiで決済やログインをする場面です。

台湾には中国のような大規模な遮断がない

台湾では、VPNがなくてもSNSを使える前提で旅行を計画できます。国際人権団体Freedom Houseは2025年版の報告で、台湾を100点中79点の「自由」と評価し、SNSの遮断もないとしました。

同じ報告では、中国本土は100点中9点の「Not Free(自由でない)」とされ、SNSやサイトの遮断があると記されています。出国前に複数のVPNを用意するような中国向けの準備は、台湾では要りません。中国へも行く人は中国向けVPNの比較を別に確認してください。

ただし、台湾にも詐欺対策で危険なサイトを止める仕組みはあります。開けないサイトがあってもVPNで迂回せず、公式アプリなど正規の入口を使いましょう。

暗号化のないWi-Fiで決済するときに役立つ

VPNが役立つのは、暗号化のない公共Wi-Fiでカード番号やパスワードを入力するときです。台湾政府の無料Wi-Fi「iTaiwan」は、利用規約に通信を暗号化する機能がないと明記しています。

IPA(情報処理推進機構)は2016年の資料で、暗号化のない公衆無線LANでは盗聴のリスクを避けられないとしています。安全策として最初に挙げているのがVPNの利用です。

予約サイトへのログインやネットバンキングを公共Wi-Fiで行うなら、VPNを入れておく価値は十分あるでしょう。公共Wi-Fi全般の注意点はフリーWi-FiでVPNを使うときのチェックリストで扱っています。

eSIMや自分専用の回線なら優先度は下がる

eSIMや国際ローミング、レンタルWi-Fiだけで過ごし、公共Wi-Fiにつながないなら、VPNの優先度は下がります。IPAも、VPNが使えないときは重要な入力を携帯電話回線で行うよう勧めているほどです。

気をつけたいのは、スマホが一度つないだWi-Fiに次から自動で接続することです。AppleとGoogleの公式ヘルプも、接続したことのあるネットワークには自動でつながると案内しています。

公共Wi-Fiをたまに使う程度なら、そこでは決済とログインをしないと決めるだけでも対策になります。空港やホテルのWi-Fiを日常的に使う人は、VPNを入れておくほうが迷いません。

台湾の公共Wi-Fiを場所別に確かめるチェック表

台湾の空港やMRT駅で使えるiTaiwanやTPE-Freeは、パスワードではなく同意ボタンを押してつなぐ方式です。ホテルやカフェは施設ごとに違うので、場所ごとに確かめる点を下の表にまとめました。

場所無料Wi-Fiの例つなぎ方先に確かめることVPNをつなぐタイミング
桃園・松山空港iTaiwan同意ボタンのみ案内表示と同じ名前か同意の直後
ホテル施設のWi-Fi施設ごとに異なるフロントの案内と同じ名前かログイン画面の通過後
カフェ・コンビニ店のWi-Fi店ごとに異なる店内の掲示に提供元があるかつないだらすぐ
MRT駅・街中TPE-Free・iTaiwan同意ボタンのみ掲示と同じ名前か同意の直後

空港とMRT駅の行は2026年10月時点の公式ページ、ホテルとカフェの行は総務省とIPAの一般的な注意点をもとにした目安です。iTaiwanは利用規約で通信の暗号化がないと明記しています。どの場所でも、決済やログインはVPNをつないでから行いましょう。

空港にはiTaiwanの接続場所が10か所以上ある

桃園国際空港と台北松山空港では、政府の無料Wi-Fi「iTaiwan」を使えます。2026年10月時点の公式リストでは、空港の運営者が設けた接続場所が桃園に14か所、松山に13か所です。空港内の郵便局や銀行なども、別にiTaiwanの接続場所を設けています。

公式サイトによると、iTaiwanは2020年7月から登録不要になり、海外からの旅行者も登録なしで使えるとのことです。ブラウザに出る画面で同意ボタンを押せばつながる仕組みです。15分操作しないか、4時間続けて使うと自動でログアウトします。

到着直後に予約の確認や配車アプリでログインするなら、同意のあとVPNをつないでから操作しましょう。案内表示にない名前のWi-Fiは、空港で見かけてもつながないのが安全です。

ホテルは共有パスワードでも安心しきれない

ホテルのWi-Fiは、パスワードがあっても宿泊客全員で同じものを使う方式なら安心しきれません。IPAは、同じ暗号化の鍵を不特定多数で共有するWi-Fiでは盗聴のリスクを避けられないと説明しています。

つなぐ前に、チェックイン時の案内やフロントの掲示にあるネットワーク名と同じかを確かめます。似た名前のWi-Fiが並んでいたら、フロントで正しい名前を聞けば迷いません。

部屋で仕事のメールやネットバンキングを使う人は、ログイン画面を通ったあともVPNをつないだままにしておきましょう。そうすれば、操作のたびにオンかオフかで迷わずに済みます。

カフェやコンビニは提供元が分かる回線だけ使う

カフェやコンビニのWi-Fiは、店内の掲示や店員の案内で提供元が分かるものだけにつなぐのが基本です。総務省の公衆Wi-Fi利用者向け簡易マニュアルも、提供者が分からないWi-Fiにはつながないよう勧めています。偽のWi-FiがSNSのログイン画面をまねて、IDとパスワードを盗む例があるためです。

同じマニュアルは、「セキュリティなし」と表示されるWi-Fiで個人情報やログイン情報を扱わないよう求めました。Androidでは、パスワードが必要なネットワークに鍵のマークが付きます。

カフェのWi-Fiは地図や調べもの程度にとどめるのが無難です。ログインや決済は、VPNをつないでからにするか、モバイル回線に切り替えて行いましょう。

MRT駅のTPE-Freeは同意画面だけでつながる

台北MRTの駅で使える無料Wi-Fiは、台北市の「TPE-Free」です。台北MRTの公式ページでは、各駅の案内カウンターなど192か所に設置されていると案内しています。Wi-Fiの一覧でTPE-Freeを選び、表示される免責声明に同意すればつながります。

台北市は2020年4月から、TPE-Freeでのアカウントとパスワードの入力をなくしました。市の規則では、市の資訊局(情報部門)が設けるWi-Fiの名前を「TPE-Free」と定めています。市のほかの機関や学校が自前で設けるものは、「TPE-Free_」で始まる名前です。

似た名前の正規のWi-Fiがあるので、名前だけで判断せず駅や施設の掲示と見比べましょう。設置場所は案内カウンターなどの決まった場所なので、移動中は自分の回線を使う前提で考えておくと安心です。

iTaiwanやTPE-FreeでVPNを使う順番

台湾の公共Wi-Fiでは、ネットワーク名を確かめ、同意画面を押してからVPNをつなぐ順番が基本です。この順番を守れば、同意画面が出ないトラブルを避けながら通信を守れます。

案内表示と同じネットワーク名かを先に確かめる

最初の確認は、Wi-Fiの名前が施設の案内表示と同じかどうかです。iTaiwanの公式FAQも、屋外でiTaiwanの電波を見つけたら、本物かどうかを先に確かめるよう注意しています。

名前は誰でもまねできます。同じ名前のWi-Fiが複数見えるときや、案内にない名前のときは、つながないと決めておきましょう。

総務省のマニュアルは、日常的に使うWi-Fi以外への自動接続を切っておくよう勧めています。旅行中に一度つないだWi-Fiは、帰国後に設定から削除しておくと安心です。

同意画面を押してからVPNをオンにする

iTaiwanもTPE-Freeも、つなぐとブラウザに同意画面が出て、ボタンを押すまでネットにつながりません。VPNはこの画面を通ってからオンにします。

NordVPNの公式ヘルプも、ホテル・空港・カフェのログイン画面ではVPNを切った状態で同意を済ませるよう案内しています。そのあとでVPNをつなぎ直す手順です。

同意ボタンを押すまでの間は、VPNで守られていません。その間はパスワードやカード番号を入力しないようにしましょう。

同意画面が出ないときは自動接続を一時オフ

VPNアプリの自動接続やキルスイッチがオンだと、同意画面が表示されないことがあります。キルスイッチはVPNが切れた瞬間に通信を止める機能です。NordVPNの公式ヘルプは、この機能がログイン画面の通信まで止めてしまうと説明しています。

画面が出ないときは、次の順で試してください。

  1. 自動接続とキルスイッチを一時オフ
  2. Wi-Fiの同意画面でボタンを押す
  3. VPNをつなぎ直す
  4. 自動接続とキルスイッチを元に戻す

戻し忘れると次のWi-Fiで守られないため、同意を終えたらすぐ元に戻します。それでもつながらないときは、VPNにつながらない原因の切り分けが役立つでしょう。

通信を守るだけなら近い台湾のサーバーを選ぶ

公共Wi-Fiの盗み見を防ぐのが目的なら、VPNの接続先は台湾など近い場所で十分です。VPNは端末から接続先のサーバーまでを暗号化するので、Wi-Fiの区間はどの国のサーバーでも守られます。

接続先が遠いほど通信の道のりが長くなり、地図や翻訳アプリの反応が遅くなりがちです。日本のサーバーは日本のサービスを使いたいときの選択肢になります。ただしVPN経由を受け付けないサービスもあるので、次の章で確かめてください。

台湾旅行向けVPNを選ぶ4つの基準

台湾旅行用のVPNは、サーバーの場所・同時接続台数・自動接続・返金保証の条件の4点で選ぶと失敗しにくくなります。主要5社の公式情報を、2026年10月時点で表にまとめました。

項目NordVPNSurfsharkExpressVPNProton VPNMillenVPN
台湾サーバーありありあり有料版のみあり
日本サーバー東京・大阪東京東京・大阪など東京・大阪東京・大阪
同時接続10台無制限10〜14台有料版10台無制限
キルスイッチありありありありiOS・Android版
返金保証30日・初回のみ30日・初回のみ30日・初回のみ30日・1人1回30日・初回のみ

サーバーの場所や台数は変わることがあります。SurfsharkとMillenVPNの無制限は、公正な利用の範囲という条件つきです。NordVPNのiPhone版では、キルスイッチにあたる機能の名前が「VPN bypass prevention」です。自動接続は製品ごとに仕組みが違うため、表ではなく下の本文で説明します。料金はVPN料金比較で見比べてください。

台湾と日本の両方にサーバーがある

候補にするのは、台湾と日本の両方に接続先があるVPNです。台湾のサーバーはWi-Fiを守りながら速さを保つため、日本のサーバーは日本のサービスを使うためと、役割が分かれます。

表の5社は有料版ならどちらもそろっていますが、無料版は別です。Proton VPNの無料版には台湾のサーバーがなく、使える国も限られます。表にない製品を選ぶときも、公式のサーバー一覧で両方あるかを確かめましょう。

同行者の端末も含めた同時接続台数

同時接続台数は、表の5社なら一般的な旅行で足ります。有料版ならどれも10台以上つなげ、SurfsharkとMillenVPNには上限がありません。

2人旅でスマホとパソコンを2台ずつ使っても4台です。台数が決め手になるのは、同行者の端末まで含めて10台を超える場合くらいでしょう。旅行で使う端末を出発前に書き出し、すべてにアプリを入れてログインまで済ませておくと現地で慌てません。

知らないWi-Fiで自動的にVPNがつながる

VPNのつけ忘れが心配なら、Wi-Fiにつないだ瞬間にVPNが動く設定があると便利です。NordVPNとSurfsharkは、この自動接続から自宅など信頼できるネットワークを外せます。ExpressVPNはAndroid版に、信頼済みでないネットワークで自動接続する設定があり、初期設定はオフです。

MillenVPNのiOS版には、アプリを開いたときに自動でVPNにつなぐ「オンデマンド」があります。ただし公式サポートは、正常に動かないとして使用を控えるよう案内している状態です。

自動接続はつけ忘れを防ぐ反面、同意画面方式のWi-Fiでは画面が出ない原因にもなります。製品が決まったら、出発前に自動接続の項目と一時的に切る方法を確かめておきましょう。

返金保証は初回限定と購入経路の条件がある

30日の返金保証は、5社とも初めての購入が対象です。Proton VPNは1人1回までです。ExpressVPNは別に、意図しない自動更新から14日以内なら返金に応じると案内しています。

購入経路にも条件がある点に注意が必要です。NordVPN・Surfshark・ExpressVPNは、App Storeのアプリ内課金ならAppleの規定に従うと案内しています。MillenVPNは公式サイトで申し込んだ1年・2年プランの初回だけが対象で、ワンタイムプランは対象外です。

短い旅行で返金保証を当てにするなら、公式サイトから申し込み、申請の期限を出発前にカレンダーへ入れておきましょう。手続きはNordVPNの解約・返金方法やExpressVPNの解約・返金方法で確かめられます。

日本のサービスを台湾から使うときの注意

VPNで日本のサーバーにつないでも、日本のサービスが使えるとは限りません。VPN経由を受け付けないと公式に案内しているサービスもあるため、うまくいかないときはまずVPNを切ってください。

TVerは海外やVPN経由では視聴できない

TVerは公式ヘルプで、動画の視聴は日本国内限定で、海外では視聴できないと案内しています。通信エラーのヘルプでも、海外やVPN経由では視聴できないと明記されています。

VPNで日本のサーバーにつなげば見られる、という前提で旅行中の予定を組むのは避けたほうが安全です。ほかの動画配信サービスも、海外で見られるかどうかを出発前に各社の公式ヘルプで確かめておきましょう。

PayPayは台湾の加盟店でVPNを切って使う

PayPayの「海外支払いモード」は2025年9月24日以降に順次始まり、2026年10月時点で台湾のTWQR加盟店が対象です。モードが表示されないときはVPNを解除するよう、公式ヘルプが案内しています。

本人確認を日本国内で済ませておくことと、アプリが5.48.0以上であることも条件です。海外でeSIMやSIMカードを使うと使えない場合があり、そのときはWi-Fiや国際ローミングを試すよう案内されています。

VPNを切って公共Wi-Fiで支払うのが不安なら、国際ローミングの回線を使う手もあるでしょう。支払い直前にVPNをオフにする手順は、VPNをオフにする方法にまとめています。

SMS認証の登録は日本にいる間に済ませる

ネットバンキングや証券のログインでは、日本の電話番号に届くSMSの認証コードを求められることがあります。VPNで変わるのは接続元のIPアドレスだけで、電話番号は変わりません。

ドコモとauは、国際ローミング中のSMS受信を無料と案内しています。松井証券は、パスキー登録時のSMS認証などが海外からは使えない可能性があるとして、日本国内での事前登録を勧めました。

認証方法の登録や変更は、出発前に日本で済ませておきましょう。現地でコードが届かず困る場面を減らせます。

よくある質問

台湾旅行のVPNについて、出発前に迷いやすい点は次の4つです。

Freedom Houseは2024年版の報告で、台湾の住民は暗号化技術を自由に使えると評価しています。ただし、VPNを使っても違法行為や各サービスの規約違反が許されるわけではありません。法的な判断が必要な使い方は、現地の公式情報や専門家に確かめてください。

無料VPNでも台湾旅行に足りますか?

決済やログインを守る目的なら、無料VPNは勧めにくい選択です。Proton VPNの無料版は同時に1台までで、台湾のサーバーもありません。無料VPNの通信データの扱いには注意が要るため、無料VPNの危険性を確かめてから判断しましょう。

iPhoneでVPNがオンか確かめる方法は?

Appleの公式ガイドによると、画面上部に「VPN」のアイコンが出ていれば、VPNでつながっている状態です。Face ID搭載のiPhoneでは、コントロールセンターの上部で確かめられます。Androidも、接続中はVPNのアイコンが出る仕組みです。設定の手順はiPhoneのVPN設定方法で確かめられます。

VPNを使うと地図や翻訳アプリは遅くなりますか?

接続先のサーバーが遠いほど遅くなりやすいので、台湾など近いサーバーを選ぶのが基本です。iTaiwanは回線を利用者で分け合う方式です。公式FAQは利用者の数で変わるとしつつ、1人あたり8Mbps程度の帯域を原則の目安にしています。遅さが続くときはVPNが遅い原因と対策を試してください。

まとめ

台湾には中国のような大規模なネット遮断がなく、VPNが役立つのは暗号化のない公共Wi-Fiで決済やログインをする場面です。iTaiwanやTPE-Freeでは、案内表示と同じ名前かを確かめ、同意画面を押してからVPNをつなぐ順番を守りましょう。

VPNを選ぶときは、台湾と日本のサーバー、自動接続、返金保証の条件を見比べます。次は出発前に、使う端末すべてでアプリのログインと接続テストを済ませてください。候補を絞るなら海外旅行向けVPNの比較が役立ちます。

参考文献

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