READ THE RESULT
公開IP・ローカルIP・DNS・WebRTCの違い
テスト画面の数字がすべて同じ役割とは限りません。まず「何を示す欄か」を見ます。
公開IPv4・IPv6
Webサイトが通信元として受け取るアドレス
通常のWeb閲覧では、接続先のサーバーが通信元の公開IPを受け取ります。VPNなしなら契約回線側、VPNありならVPN出口側が見えるのが基本です。IPv4とIPv6は別のアドレス体系なので、片方が変わっただけで両方を確認したことにはなりません。IPv6へ対応するVPNはVPN側のIPv6を割り当て、未対応の構成ではIPv6通信を止めて回線側アドレスが外へ出ないようにする場合があります。製品・OS・接続方式ごとに挙動が異なるため、実際の接続後に両方を確認します。
ローカルIP
自宅や社内のネットワーク内で端末を区別するアドレス
家庭のルーターから192.168.x.xや10.x.x.xなどが割り当てられることがあります。これらはRFC 1918で私用ネットワーク向けに予約されたIPv4範囲で、通常はそのまま公開インターネットへ転送されません。VPNは端末からVPNサーバーへの経路を作りますが、端末とWi-Fiルーターの関係まで必ず置き換えるものではありません。そのため、VPN接続後もローカルIPが同じなのは普通です。プリンターやテレビへつながるかは、VPNアプリのローカルネットワーク許可にも左右されます。
DNSリゾルバー
ドメイン名を接続先アドレスへ変換する問い合わせ先
DNSは「example.com」のような名前に対応する情報を探す仕組みです。DNSテストに出るIPは、Webサイトが見る利用者の公開IPではなく、問い合わせを処理したリゾルバーのIPであることがあります。そのため、VPN出口IPとDNSサーバーIPが違うだけでは漏えいと断定できません。注意したいのは、VPN接続中も契約回線事業者のDNSが意図せず使われている場合です。ブラウザーのセキュアDNS、OSの手動DNS、別のセキュリティアプリが経路を変えることもあります。
WebRTC候補
ブラウザーの音声・映像通信が接続経路を探すための候補
WebRTCはブラウザー上の通話などで通信相手への経路を探すため、ICE候補としてIPv4、IPv6、ホスト名などを扱います。ブラウザーはプライバシー保護のため候補を制限したり、ローカルIPをmDNS名へ置き換えたりします。テスト欄にローカルIPや.localで終わる名前があることは、回線の公開IPが外へ漏れたことと同じではありません。一方、VPN接続前に控えた公開IPv4・IPv6がそのまま候補に見えるなら、ブラウザーとVPN提供元の公式サポートで確認します。
DEVICE GUIDE
iPhone・Android・PCで確認する場所
OSのVPN表示とブラウザーの公開IPをセットで確認します。画面名はOS版やメーカーで変わることがあります。
iPhone・iPad
VPNアプリの接続表示に加え、コントロールセンターやステータス領域のVPN表示を確認します。構成プロファイルを使う場合は「設定」→「一般」→「VPNとデバイス管理」で存在を確認できますが、接続確認のために削除はしません。
Safariで接続前の公開IPを控え、VPN接続後に同じページを再読み込みします。表示が残る場合はプライベートタブで開き、IPv4とIPv6を別々に見ます。
Android
VPNアプリの「接続済み」と、画面上部のVPNアイコンを確認します。標準設定は一般に「設定」→「ネットワークとインターネット」→「VPN」ですが、メーカーにより名称が異なります。常時接続VPNが有効だと切断後に自動で戻ることがあります。
Chromeなど普段使うブラウザーで、VPNオフとオンを同じ確認ページで比べます。Wi-Fiとモバイル通信を途中で切り替えると基準が変わるため、一方に固定します。
Windows
VPNアプリの接続先と「接続済み」を確認します。Windowsの「設定」→「ネットワークとインターネット」→「VPN」でも登録済み接続を確認できます。複数VPNやプロキシを同時に使っている場合は、どれが有効かを一つずつ見ます。
EdgeやChromeで接続前後を比較します。ブラウザー拡張VPNだけでIPが変わる場合、他のデスクトップアプリは通常回線のままの可能性があります。公式デスクトップアプリでも確認します。
Mac
VPNアプリを開くか、「Appleメニュー」→「システム設定」→「VPN」で接続状態を確認します。メニューバーにVPN状況を表示している場合は、選択中の構成も確認します。
SafariなどでVPNオフの公開IPを控え、接続後に同じページを更新します。iCloudプライベートリレーを利用中のSafariでは、VPN以外のIP保護も関係するため、VPNアプリの状態と合わせて判断します。
5-MINUTE DIAGNOSIS
IPが変わらない・漏れて見えるとき
表示結果に最も近い行から始め、右端の操作を一つだけ試します。
VPNオンでも公開IPv4が接続前と同じ
VPNアプリが実際には未接続、確認ページの表示が古い、ブラウザーだけスプリットトンネルで除外、ブラウザー拡張とOSアプリの対象範囲が違う、別のVPNやプロキシと競合している、といった候補があります。
アプリとOSの接続表示を確認し、ページを再読み込み。次にプライベートウィンドウ、同じVPNの別サーバー、公式アプリの自動設定の順で一つずつ試します。
IPv4は変わったが、接続前の公開IPv6が残る
IPv4はVPNを通っていても、IPv6が別経路へ出ている可能性があります。VPNがIPv6をルーティングする設計か、接続中はIPv6を止める設計かは製品・OSで異なります。
VPNアプリとOSを最新版にし、自動・推奨設定で再接続します。手動でIPv6を無効化する前に、提供元のIPv6対応ページと公式サポートへ結果を伝えます。
IPは変わったが、推定国や都市が違う
IP位置情報は複数のデータベースで更新時期が異なり、サーバーの実際の出口と表示名がずれることがあります。スマートフォンではGPSやWi-Fi位置情報が別に使われることもあります。
IPそのものが接続前から変わったかを優先し、別のIP確認サービスでも比べます。目的のサービスで支障がある場合は、同じ国の別サーバーへ変更します。
DNS欄に契約回線事業者が表示される
VPNトンネル外でDNS問い合わせが処理されている可能性があります。OSの手動DNS、ブラウザーのセキュアDNS、ルーター設定、別のフィルタリングアプリが影響することもあります。
VPNのDNS保護が有効かを公式手順で確認し、ブラウザーとOSのカスタムDNS設定を記録します。提供元が推奨する自動設定へ戻し、再接続して再検査します。ランダムなDNSへ変更しません。
WebRTC欄に192.168.x.xや.localが出る
ローカルネットワーク内の候補、またはブラウザーがローカルIPを隠すために使うmDNS名の可能性があります。それだけでは契約回線の公開IPが漏れた証拠になりません。
接続前に控えた公開IPv4・IPv6との完全一致を確認します。公開IPが残る場合だけ、ブラウザー更新、公式VPNアプリ、別ブラウザーの順に比べてサポートへ相談します。
特定のアプリだけ元のIPに見える
スプリットトンネル、アプリ別VPN、ブラウザー拡張、ローカルネットワーク除外などで、そのアプリがVPN対象外になっている可能性があります。
VPNアプリの除外アプリ一覧とルーティング設定を確認します。対象に追加した後で同じ確認を行い、業務アプリの除外は管理者の指定を優先します。
VPNを切ると確認ページが開かない
Kill Switchや常時接続VPNの「VPNなし通信をブロック」が正常に働き、通常回線へ戻るのを止めている場合があります。
元IPを見るためだけに保護を恒久的に無効化しません。信頼できる個人回線で一時確認が必要なら公式手順を使い、確認後すぐ元の設定へ戻します。
公式サポートへ、条件を揃えて伝える
OS・VPNアプリの版、接続先、発生時刻、IPv4とIPv6のどちらか、DNSまたはWebRTCの結果、試した操作を送ります。IPは末尾を伏せ、診断ログは公式アプリの送信機能か指定窓口だけで共有してください。
WHEN VPN IS OFF
VPNをオフにしたとき、IPはどうなる?
通常回線へ戻ること、自動再接続、Kill Switchの動きを分ければ判断できます。
VPNをオフにすると、通常は回線側の公開IPへ戻る
VPNアプリを切断すると、通信は通常の自宅回線や携帯回線から直接出るため、Webサイトにはその回線の公開IPが見えます。ただし多くの回線は動的IPを使うため、後日まで接続前と一字一句同じ値が続くとは限りません。
自動接続は、切断直後にVPNへ戻すことがある
未信頼Wi-Fiで自動接続、端末起動時に接続、Always-on VPNなどが有効なら、手動で切ってもすぐ再接続します。基準値を取れないときは、アプリ画面で自動接続の条件を確認します。管理端末では変更しません。
Kill Switchは、元IPを見せず通信を止める
VPN切断時にインターネットが止まる場合、故障ではなくKill Switchが通常回線への切り替わりを防いでいることがあります。ページが開けない状態と、元IPが表示された状態を混同しません。
IPを戻しても、Cookieや位置情報は消えない
VPNのオン・オフは通信の出口を変えますが、Webサイトのログイン、Cookie、検索履歴、端末のGPS権限、アカウント登録国を初期化しません。匿名化やアカウント地域の変更とは別の操作です。
SAFE CHECKLIST
確認中に守る6つのこと
IP変更の確認に、セキュリティ機能の恒久停止や不明なソフトの追加は必要ありません。
- 1
公開IPをSNS、掲示板、レビュー画像へそのまま載せず、末尾を伏せる
- 2
IP確認のために出所不明のアプリ、拡張機能、構成ファイルを入れない
- 3
会社・学校のVPN、証明書、構成プロファイル、MDMを自己判断で削除しない
- 4
IPv6、DNS、ファイアウォール、Kill Switchを一度に変更しない
- 5
設定変更前の画面と元の値を手元だけに記録し、直らなければ戻す
- 6
サポートへ送る画面ではIP末尾、メール、端末名、契約番号を必要に応じて隠す
FAQ
よくある質問
VPNを使えば必ずIPアドレスは変わりますか?
VPN対象の通信では、Webサイトから見える公開IPは通常VPNサーバーの出口IPへ変わります。ただし、VPNが未接続、スプリットトンネルで対象外、ブラウザー拡張だけの利用、IPv6が別経路を通る場合は、接続前のIPが見えることがあります。IPv4とIPv6を接続前後で比較してください。ローカルIPが同じままなのは不自然ではありません。
IPv4は変わったのにIPv6が変わらないのはなぜですか?
IPv4とIPv6は別の通信経路として扱われます。VPNがIPv4だけを運び、IPv6が契約回線から直接出ている可能性があります。一方、VPN接続中にIPv6欄が空になる構成は、IPv6を止めて漏れを防ぐ設計の場合があります。接続前の公開IPv6が残るなら、公式アプリの自動設定で再接続し、提供元のIPv6対応状況を確認してください。
DNSやWebRTCに別のIPが出たら、IP漏えいですか?
別の文字列が出ただけでは断定できません。DNS欄は名前解決を行うリゾルバーのIP、WebRTC欄はブラウザーが集めた接続候補を示します。VPN出口IPと一致しないことがあります。接続前の契約回線側公開IPやISPのDNSが残っているか、192.168.x.xなどのローカル候補ではないかを分けて確認します。
VPNをオフにすれば元のIPアドレスへ戻りますか?
通常は自宅回線や携帯回線が現在使っている公開IPへ戻ります。ただし回線事業者が動的にIPを割り当てる場合、時間経過や再接続で以前と違う値になることがあります。Kill Switchが有効なら、通常回線へ戻らず通信自体が止まります。Always-on VPNでは自動再接続するため、アプリの状態も確認してください。
確認日:2026年7月22日参考にした公式仕様・サポート情報+
IP、IPv6、DNS、WebRTCの技術説明は公開標準を優先し、端末の操作はOS提供元、VPN接続後の確認はVPN提供元の公式資料で確認しました。リンク先の表示や手順は更新されることがあります。
- IETF / RFC 1918 — Address Allocation for Private Internets私用IPv4アドレス範囲と公開ネットワークでの扱いを確認
- IETF / RFC 8200 — Internet Protocol, Version 6 (IPv6) SpecificationIPv6の基本仕様と128ビットアドレスを確認
- IETF / RFC 1034 — Domain Names: Concepts and FacilitiesDNSの役割と名前解決の基本を確認
- W3C — WebRTC: Real-Time Communication in BrowsersICE候補が扱うアドレスとプライバシー上の考慮を確認
- MDN Web Docs — RTCIceCandidate: address propertyブラウザーにおけるWebRTC候補アドレスの説明を確認
- Apple — iPhoneのステータスアイコンと記号iPhoneのVPN接続表示を確認
- Apple — iPhoneで構成プロファイルをインストールする/削除するVPNとデバイス管理画面、管理プロファイルの扱いを確認
- Google Android ヘルプ — VPNに接続するAndroidのVPN設定、常時接続、接続表示を確認
- Apple — MacでVPN接続を設定するmacOSのVPN設定画面と接続方法を確認
- Microsoft Support — Essential network settings and tasks in WindowsWindowsのネットワークとVPN設定画面を確認
- Proton VPN — How does a VPN change your IP address?VPN接続前後を同じIP確認ページで比較する手順を確認
- Proton VPN — What is a DNS leak and how can I prevent it?DNSテストの読み方とカスタムDNSが与える影響を確認
- Proton VPN — How to prevent IPv6 VPN leaksVPNサービスによるIPv6のルーティング・遮断の違いを確認
- Proton VPN — Google using wrong locationIP位置情報データベースと端末位置情報による表示差を確認